Jackあまの(思考メモ)

株式投資の仮説Outputの場、知識蓄積としてのOutputの場、時事問題についてのOutputの場 、日常生活での気づきのOutputの場

【IPO銘柄】株式会社カラダノート

 

 *こちらの記事は特定の有価証券の売買の推奨を目的としたものではありません。個人の考えを整理するために備忘録としてまとめており、情報の正確性を担保するものではありません。投資判断やそれに伴う損益については完全に自己責任でお願いします。

 

 

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【会社概要】

・2008年創業

・従業員:29名

・2020年10月上場予定

 

 

【ビジネスモデル】

 ・妊娠育児ママをターゲットとしたアンケートキャンペーンを実施し、生活状況含むパーソナルデータを蓄積。それをもとにサービスのレコメンドを実施して、企業マーケティングの効率化を促進する

 

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【プロダクト】

1)自社コンテンツ(BtoC)

・主力アプリは「ママびより」や「陣痛きたかも」

・妊娠中~1歳未満の子供を持つ親におけるアプリダウンロード率87%

・「陣痛きたかも」が一番伸びている

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2)ファミリーデータベースの構築(BtoC)

・アンケートに誘導し、「子供の年齢」「住所」「氏名」「年齢」「世帯年収」「妊娠育児層ママ向けサービス検討状況」に答えてもらう

・毎月4万件程度のパーソナルデータの回収に成功している

・現在アクティブファミリーデータ件数が約80万件

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3)継続的な収益モデル(BtoB)

・妊娠育児層ママ向けサービス提供している企業に対して、回収したパーソナルデータを活用したプロモーション支援

・クライアント企業のニーズに合致したママユーザーを抽出して、データ提供を行っている

・企業とママユーザーのマッチングを図ることにより、最終的な成約数を多く見込め、企業の収益拡大に貢献

・提携商材は、「保険」「食材配達」「幼児教育」(保険と食材配達が売上の大半)

・家族の成長に合わせた商材の紹介も継続的に行うことによりLTV向上に寄与する

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【将来性】

・「3世代消費市場」「シニア関連市場」へ市場領域の拡張

M&Aの活用

 

コア・コンピタンス(競争優位の源泉)】

・これまで蓄積したユーザーデータベース

 

【財務面】

 ・利益体質である(上場直前期:粗利率72%、営業利益率17%、純利益率11%)

・売上の53%は3社のクライアントに依存している(アイプラネット、FPパートナー、保険見直し本舗

・従業員あたり売上:2,200万円

・現金保有比率57%(上場直前期)

・D/Eレシオ:23%(上場直前期)

 ・販管費に占める広告費の割合:41%(1.5億円)(上場直前期)

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【資本政策】

 ・創業者が73%保有

・外部資本なし

 

IPOオファリング】

 ・売出比率:33.3%

・オファリングレシオ:28.7%

・想定時価総額25.7億円(想定価格430円)

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【所感】

・企業規模が小さいながら利益体質を構築できている点は魅力的。広告宣伝費が大きいので自社にてコントロール可能なコスト構造を持てている点も好感

・現金保有割合も高く、D/Eレシオも比較的低いので財務基盤はある程度固い

・一方で今後の成長戦略として、1)対象市場拡大(シニア層など)、2)M&Aの活用、を展望しているが、果たして成功する蓋然性はいかほどか

・また売上の50%以上を特定の3社に依存している収益構造をどう多角化できるか